どうも彦仙です!!
今回の記事は、弁論術としてのレトリックを紹介していきます。
2000年以上前から、賢者のたしなみとして、学習されたレトリックのシリーズ記事です。
まず最初は、人を説得するとき
何に訴えかけるべきか?
について語っていきましょう。
ここで答えを言っちゃうと、ロゴスとパトスとエートスに訴えればいいんですよ……
はぁ!!?
何ですかー?
損な単語知りません。という方のために
今回の記事では語っていきますね。
説得するとき訴えるべき3兄弟?ロゴス、パトス、エートスって誰?
知ってますか?
実はこれはギリシャ語
まあ、あんまり知ってる人はいないでしょう。順番に説明していきます。
ロゴスに訴えること
論理に訴えて説得することはよくあると思います。
AだからB。BだからC。だからAはCなんだよ。
これは三段論法という論法で以前記事にもしました。
論争術?ディベートのルーツと現代でその技術を使われる場面とは?
しかし、それだけにとどまらず、
相手の考えていることをこっちが有利になるように利用してしまうことも
ロゴスに訴える技術であるとカテゴリーわけされます。
しかし、これで説得されても……
うーーん。わかる!! わかるんだけどねぇ。なんかなっとくいかんのよねぇ。
ってなるじゃないですか。
だから一番下の末っ子だと思いましょう。
末っ子に訴えても、兄貴はオッケーくれません!!
パトスに訴えること
次郎であるパトス君は感情なんですよ。
感情に訴えかけ共感を呼ぶように訴えることなんですね。
サピエンス全史という書籍では、
僕たちホモサピエンスは、
共感できたからここまで生き残ることができたんだと語ってます。
これは、そんな僕らのルーツである共感を利用して
こっちが有利になるように訴えかけていくんですね。
それは、相手の感情をまず理解して、
こちらの主張に合うように相手の気分を変える技です。
感情に訴えることってどんなことだかわかりますか?
ベテラン刑事の泣き落とし作戦とか、あるじゃないですか。
「おとなしく投降しなさい!!田舎のお母さんが泣いているぞ!!」
とか、
気分を変えようとしてるってこと、わかりますか?
これはパトスに対して訴えています。
でも、
これでは決め手に欠ける。
あなたはそう思っていることでしょう。
ここで一番上の兄貴の登場です。
エートス(エトス)に訴えること
人柄、人徳、信頼です。
ここでも来ましたね。信頼。
信頼関係をラポールといいますが、これはフランス語です。
ラポールはこの記事ても書きましたね。
紀元前の偉人アリストテレスは、この「エートス」が一番大事だと語ったとか……
信頼に値する人であるかを決めてもらうためにこのエートスに訴えます。
エートスに訴えるときのポイントもありますが、どのように訴えるかといえば、
「適切さ」に注目するといいでしょう。
適切さは別名「ディコーラム」と呼ばれます。
ラテン語で、適合するとかふさわしいという意味です。
こうふるまってほしいとか、こうであってほしいという、相手の期待に沿っているか?
という結構大変な内容です。
でも信頼を得るために、人は頑張って演じたり、盛ったり、表現しようとしたりします。
でも、うまくいかないこともあります。
あくまで他者の評価だからです。
キャラがあんまりにもかけ離れているとき、
「この人……なんか変」となってしまうでしょう。
実例を示してどのような効果が出るか「お金を貸してほしいとき」
今僕は、お友達のタイ人から、現金を貸してくれとせがまれています。
タイ人の言い訳は
お金がないからお金を貸してくれ
奥さんが警察に捕まったので保釈金が必要だからお金を貸してくれ
COVIT19で仕事がなくて。どうかお金を貸してくれ。
という内容でした。
結局貸すことになるんですが、毎回かえってきません。
でもここで、このタイ人も、ロゴスとパトスは使っているんですね。
まずロゴス 論理で訴えかける単純な頼み方
ロゴスは、論理ですから、一番簡単な内容です。
お金がないからお金を貸してくれ
これはロゴスです。
続いてパトス 感情に訴えかける頼み方
奥さんが捕まったから保釈金を払う金が要るからお金を貸してくれ
奥さんが捕まって悲しい、そしてお金さえあれば保釈されるということで
感情に訴えかけています。
これは、パトスに訴えかけているんですね。
しかし、彼(男ですよ……海外妻だと思ったでしょ……)
エートスがないじゃないの……
実は、すでに使われているんです。
実はエートスを使っています。
彦仙は、実はその人に命を救ってもらったことがあったんですね。
救ってもらったので、その人が悩んでいるときは、
どうしても助けてあげたい
そう思って、率先して困ってたら助けるようにしてるんです。
最近では、息子を日本で雇ってくれなんて言ってきてますから、
さすがにそれは断ってます。
まだ会社持ってないし……
すでにエートスは彼の徳として使われていたんですよ。
じゃあ、そんなことをしなければエートスに訴えられないのか?
他にも方法はありますね。
長くつを履いた猫。実はカラバ侯爵はエートスで幸せになった
あなた!!知ってますか?
長靴を履いた猫の物語について知らない人のためにざっくりとお話しましょう。
三人兄弟で親の財産を相続するにあたって兄二人に金や、土地が与えられたのにもかかわらず、
末っ子の三男坊には、猫が相続されました。
しかし、その猫は超絶賢かったので、三男坊に提言します。
「ここで水浴びをしていてください。」
言われるがままに三男坊は水遊びをします。
そこへたまたま王様が通りがかり、
猫は王様に言います。
「大変だ!!カラバ侯爵の荷物を盗賊が盗んだ!!」
王様は、なんと三男坊を自分のお城に連れ帰ります。
ここです。
ここでエートスに訴えているのです。
王様は、お金のありそうな侯爵という肩書に対して反応し、三男坊を助けたんです。
実際はほぼ無一文の、猫を飼ってる一般男性だったのですが……
猫は王様と出かけた時にも、近隣の住民と手を組んで、
「ここもあそこもこの辺一帯はぜーんぶカラバ侯爵のものだ!!」
これで王様のエートスにさらに訴えかけ、
ついには恐ろしい魔王の城を奪い取り、カラバ侯爵の城ということにして、
エートスへの訴えを確固たるものにしました。
最後にはカラバ侯爵は王様の娘のお姫様と結婚してハッピーエンドという
終始エートスへの訴えに終わる
どうですか? エートスへの訴え。すごくないですか?
会話術弁論術はとても効果があり、人生をハッピーエンドにします。
ここなら、学ぶコンテンツがたくさん用意されていますので、まずは登録してみましょう。
まとめ
- 人を説得するのに訴えるべきは、ロゴス、パトス、エートス
- ロゴスは論理、パトスは感情、エートスは人柄、人徳、信頼
- お金を借りるときも使えるし、使うと効果大
- 長靴をはいた猫はエートスへの訴えのすごさがわかる
最後までお読みいただきありがとうございました。
人を説得するための弁論技術としてのレトリックを紹介しました。
ロゴスパトスエートス。
とくにエートスが効果が高いらしいのですが、
実はエートスだけ押していればいいわけではないし、
エートスが使えない場面があったりします。
そんなときどうするのか?
また今度解説していきますね。
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